なぜ専業主婦の子育ては精神的に辛いのか
専業主婦は孤独
核家族、密室育児というキーワードと共に度々テレビで特集をされるように、専業主婦の育児=孤独というイメージが世間に浸透してきました。
社会との関わりがなくて置いていかれてるようだ。
外出が大変で赤ちゃんとほぼ引きこもり生活。
ママ友をうまく作れなくて悩みを共有できる人がいない。
などなど、お母さんたちは色々な辛さを抱えながら毎日がんばっています。
母親の辛さを軽減させるための解決策として言われるのは、たまには子供を預けて息抜きをするだとか、夫の協力が必要だとか、地域のサークルでママ友と出会うだとか。
もうね、正直ね、そんなことわかってるんですよ。
ていうか、それでも辛いと思っちゃう私は贅沢なんでしょうか。
情報過多の弊害
これも育児に限らず、現代社会でよくあることだと思います。
情報が溢れすぎている、ということ。
どんな番組でもサイトでも、結局行き着く解決策はだいたい似たり寄ったりです。
それを繰り返し聞かされていると、それが万能で絶対の解決策に思えてしまいます。
いつでも誰でもどこでも、答えが同じということは、他にはないのだと思い込んでしまうのです。
そうなると困るのが、それで解決しなかった時。
これで解決するはずだったのに…これでもまだ満足できないなんて、ワガママなんだろうか…みんなはこれで解決してるはずなのに…
と、私の場合はどんどん自分を追い込んでしまいました。
恵まれた環境
実はブログを更新していなかった1年の間に、2人目が生まれました。
現在育児休暇中です。
私の場合は、上の子の幼稚園でできたママ友がいたり、地元なので実家の家族や友達が近くにいたり、孤独と言っては失礼なくらい、恵まれた環境で子育てをしています。
時々母に子供たちを見てもらって少し出かけたり、学生時代の友達が遊びに来てくれておしゃべりをしたり、子供の仲良しグループで集まってママ友たちと会ったり、孤独を感じないための解決策は充分に実践できているのです。
確かにその時その時は楽しいです。
でも、家に帰った時や眠りにつく時、どっと疲れたり悲しくなったり、ちっとも孤独感は晴れていないことに気づきます。
楽しい時間でごまかしていただけ、一過性のものなのです。
リフレッシュとリセット
私は気づきました。
この一過性の解決策たちは、リフレッシュであると。
リフレッシュはもちろん必要です。
予定があることでモチベーションが上がったり、楽しい時間は生活に潤いを与えてくれます。
しかし、私が必要としていたのは、母親である私からのリセットでした。
子供たちと一日中過ごしていると、私は一日中、母親なのです。
子供向けの優しい自分を繕い続けているのです。
理解不能な話に優しく相槌を打ったり、全然おもしろくない遊びに笑顔で付き合ったり、自分でやったほうが早いなーとイライラしつつも黙って見守っていたり、赤ん坊に一方通行のコミニュケーションをし続けたり、とにかくキリがない程、子供向けの自分を演じているのです。
私の辛さは孤独からくるものではなく、自分が自分でいられないことだったのです。
だから、素直な自分に戻りたい。
そしてそれは、たまのリフレッシュではインターバルが長すぎて、息切れしてしまっていたのです。
自分でいられる日常
ではどうすればリセットできるのか。
私の場合は、旦那との時間でした。
辛くて辛くて油断すると涙が出るようになってしまった時期は、旦那が夜勤続きですれ違いの毎日でした。
会話は必要最低限、もちろん夫婦生活もなく、私の日常は子供との時間で埋まっていました。
もう限界…と思い、旦那に涙ながらに現状を伝えたところ、帰りの早い日にご飯を作っておいてくれたり、早起きしてくれて夜勤前に一緒に買い物に出かけたり、たくさん会話をしました。
その後も毎日少しでも会話やスキンシップをするようにしたところ、1日の終わりと始まりの私の気分が、大きく改善されました。
育児をしなければ気付けなかった幸せ
思ったことを素直に話して、感じたことを素直に顔に出す。
子供とべったり一緒にいると、こんな当たり前のことができなくなってしまうんですね。
当たり前すぎて、それすらできていないことにも、どれだけ大切なことなのかも、なかなか気づくことができませんでした。
それに気づくことができたのも、子供との生活あってこそ。
辛いことや大変なこともたくさんあるけど、それ以上に幸せなのはもちろんのこと、仕事では得られない経験をさせてくれる子供たちに感謝です。
そして、支えてくれる旦那にも感謝。
これを読んで下さっているお父さんがいたら、ぜひ、お母さんをお母さんから解放してあげて下さい。
名前を呼んで、他愛もない話をして、子供の前ではできないだらしない姿や、お行儀の悪いことをさせてあげて下さい。
1日の汗をお風呂で洗い流すように、1日がんばった「お母さん」を脱いで休んだら、また明日の朝着替えましょう。